【ルーン占い 完全ガイド】北欧神話の神秘的な起源をもつ占いの過去・現在・未来

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ルーン文字と聞いてまず、何を思い浮かべますか?おまじないや魔術、神秘的な古代文字、ファンタジーが好きな人であれば漫画や映画、ゲームなどで知っているという人も多いのではないでしょうか。占いやスピリチュアルが好きな方は、ルーン文字を使って占いができるということに注目をされているでしょう。

古代北欧で生まれたルーン文字は、ゲルマン民族が使用していた文字です。ルーンの語源はゴート語の「秘密」や、古ノルド語の「ささやき」という意味です。神々がそっとささやく秘密の知恵が、ルーン文字には秘められているのかもしれません。今回は、このルーン文字を使ってどのように占いをしていくのかをご紹介していきたいと思います。そして、ルーン文字が生まれた歴史も合わせて読んでいただくことで、さらにルーン占いへの理解を深めていただければ幸いです。

ルーン占いとは!?

ルーン占いの解説に入る前にまず、占いには命・卜・相の三種類があることを知っておいてください。

生年月日から運命を読み解く命。偶然性から答えを導き出す卜。形から読み解く相。ルーン占いはこの中の卜にあたります。易占いタロット占いなどと同じで、その瞬間の偶然性を利用しますので、直感力が大切な占いです。タロットカードは比較的入手しやすいので、タロット占いをしてもらったり、実際に自分でも占ってみたことがある人は多いでしょう。

ルーン占いで使うものはタロットのようなカード型もありますが、パワーストーン製や木製のルーンチップが人気が高いようです。

ルーンストーンやルーンチップでどのように占いができるのでしょうか?

占いに使うのは24文字に空白のものを一つ足して25個のストーンやチップを使うのが一般的です。その文字の一つ一つに意味があり、質問の答えを出していきます。タロット占いやその他のカード占いなどと比較してみると、25個と少ない数で意味も初心者でも理解しやすいのが特徴です。一番簡単なやり方に、ルーンストーンやチップを袋に入れてかき混ぜ、一つ取り出すワンオラクルがあります。外出先でも時間を取らずにできることもルーン占いが人気になっている理由の一つでしょう。

これから勉強を始めようとしている人も楽しんでできる占術だと思いますよ。

どんなときにルーン占いをするとよい?

占いから私たちは、迷ったときのヒントやアドバイスをもらいます。現実的な解決策だったり、神様からの神託も受け取れるものです。ルーン文字からは動植物や自然界、北欧神話の知恵を読み取れます。まさに神託を受け取れる占術なのです。

ルーン占いは、タロット占いより読み取り方はシンプル!?

絵柄があるタロットカードは、そこに描かれている人物や景色、人物の向き、象徴的な色、数など様々な要素から読み取れるので、ベテラン占い師であればかなり詳細な答えを導き出すこともできるでしょう。しかし、その分占い師によって解釈が変わることも出てきますので、占いをしてもらうときに自分と相性のよい占い師を選ぶことも大切になってきます。

一方、絵柄のないルーン文字の解釈はシンプルであり、はっきりとしています。たとえば、行動するか、止まるべきか、などの二択を迫られているときには、はっきりと答えを提示してきます。質問内容がはっきりしていればいるほど答えもはっきりとしてきますし、自分が置かれている状況や心象風景を映し出すのもルーン占いの得意とするところです。

きっとあなたもルーン文字を知るにつれて、神秘性だけでなく現実をしっかりと生き抜くためのアドバイスを受け取るでしょう。

なぜなら、ルーン文字の歴史は古く、先人からの知恵が隠されているからです。

ルーン占いの歴史!?

漫画や映画、ゲームなどで目に触れることもあるルーン文字ですが、その歴史はとても古く、紀元後100年から200年頃に生まれたことがわかっています。起源はラテン文字、ギリシャ文字、北エトルリア文字の影響を受けていると、諸説ありますが北エトルリアが起源説が最も有力といわれています。

一番古いものは北ドイツで出土したブローチ!?

主にゲルマン民族によって使われてきたこのルーン文字、書き文字として使われたというよりは、表記やお守りとして使われることが多かったようです。主に石や木に刻まれ、石碑や装飾品、おまじないのような護符に使われてきたものが残っています。ルーン文字をよく見てみると、縦と斜めの直線のみで表されています。これは木目があっても文字を判別しやすいように作られているからです。

文字とはいっても、魔術的要素も強く、生まれた時期や場所もまだ特定されず謎に包まれている点がルーン文字をさらに神秘的にしているのでしょうね。

ルーン占いの文字数

さて、ルーン占いの文字数ですが、初期の頃のルーン文字はゲルマン型ルーン(古北欧型ルーン)と呼ばれ、24文字あります。後のバイキングの時代(7~8世紀頃)になると、16文字に減少し、これをバイキング型ルーンと呼びます。

ゲルマン民族の大移動があった頃に、アングロサクソン系の民族によってルーン文字がブリテン島に持ち込まれました。これが5世紀頃で、アングロサクソン人達の文化が発展し9世紀頃にルーン文字は31~33文字になります。これをアングロサクソン型ルーンと呼びます。12世紀まで使われてきたルーン文字ですが、キリスト教の普及とともにラテン文字が主流になり、異教文字であるルーン文字は使われなくなっていきました。

民族の移動、そして時代とともにルーン文字も変化し、神話も伝承されていきます。

ルーン占い伝承の起源

ルーン占い伝承の起源としては、ゲルマン神話の一種である北欧神話にあります。「エッダ」という資料によると、神々の主神オーディンが、世界樹ユグドラシルに自らを生贄として逆さ吊りになり、9日間に渡って叡智を求め続けた結果、得られたものがルーン文字だということです。

このような言い伝えもあり、ルーン文字は神聖視されてきました。また、ローマの歴史家タキトゥスの「ゲルマニア」には、占いをするゲルマン人が描かれています。これがルーン占いの始まりと考えられるでしょう。

本来の占いとしてのルーンは、小枝を数本用意してばらまき、その小枝がルーン文字のように見えたら、その文字の意味から占うというものです。実際にこの方法で占うのはルーン文字を読み取るのが難しいかもしれませんね。

現在のルーン占い

現在最もポピュラーなのはルーンストーンや木製のルーンチップです。

24文字のルーンに空白のブランクルーンを入れた25個で占いますが、このブランクルーンというのは、占い用に新しく取り入れられたもので、3人の女神によって運命が紡がれていて、空白のルーンを引いた人は運命的な場面を迎えているといいます。なぜ、このような空白のルーンができたのかも不明なままですから、ますますルーン占いの謎が深まっていきますね。

古代北欧生まれのルーン文字。冬が長い北欧では、厳しい冬を乗り切るために神々と繋がることは必要不可欠だったのでしょう。寒さの中生きるため、神話とともにお守りや呪術、占いに使用されるルーン文字は生まれ、今もなお私たちを魅了し続けています。

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