#【易占・お悩み相談門塾】上司との不倫、3年に亘る関係の今後は
10年来の仕事のパートナーである上司と不倫関係に。結婚を夢見ていたはずが突然「離婚はできない」と告げられ……――将来の可能性を覗くツールとして、古代中国の王たちが編み出した卜占(ぼくせん)・易(えき)。
日々見舞われる数々の選択。常に一つの道にしか立つことのできない人生。あなたが不安や疑問をくぐり抜ける門を、ここに開設いたします。
今回のお悩みご相談者様
トモミさん(仮名)は、広告業を営む会社の企画課で働く35歳の女性。学生時代はスポーツに打ち込み、明るく社交的な性格のため友人は男女問わず多い方で、それなりにモテていたそう。
ただ、一つ前の恋愛では彼氏の素行が悪く、お酒・金銭トラブルに悩まされることが幾度となくあり苦戦していた。
【不倫相手】尊敬する上司のTさん
トモミさんから彼氏へと別れをほのめかし、態度を変えてもらうか、ダメなら本当に別れてもいいと考えていたとき、会社の社長の友人で、部長に就任したばかりのTさんとばったり顔を合わせる。Tさんは、トモミさんとほぼ同じ時期に入社。社長がぜひにと引っ張ってきた敏腕家で、それ以前はトモミさんの会社とは比べものにならないくらいの大手に勤めていたような人。
社長と彼の力で改善され、軌道に乗った仕事、新しく参入した仕事も数多い。トモミさんの所属する課もTさんの手腕の恩恵を受けていた。
尊敬する上司。
10歳年上でしたが気兼ねなく、社内ではまるで同級生の感覚で遠慮なくやり取りができる存在でもあった。
そんなTさんが繁華街でトモミさんとその彼氏を目撃した。
「あれはなに?」というのが、その後聞いた感想だった。
「あれが彼氏? 大切にされてないでしょう」――素直な感想に打撃を受け、彼氏とは別れられた。それが4年前。
Tさんから与えられた人生での判断。それをきっかけにTさんに対する信頼はさらに増し、異性として意識するようになる。
不倫、しかし結婚を夢見て
トモミさんの会社がある田舎町とは離れた都市から通ってきていた既婚者のTさん。会社に寝泊まりし不便なことも多かったので、部長になってからは近くにマンションを借りて単身赴任となっていた。
二人は男女の関係になったが、最初からずっと、トモミさんにはこれは遊びではないという強い実感があった。
Tさんは奥さんとは、子どものことで用事がなければ連絡を取り合うことはほとんどないという仲。会社の雰囲気も恋愛に関して特にオープンで、同じ課の人間の恋愛遍歴はほとんど知っていたし、トモミさんとTさんのつうつうの仲も公認されているようなものだった。
二人はもう10年来の付き合いになる。これ以上ないというほど大切な人だ。
決して諸手を挙げてとはいかない恋かもしれないけれど、いつかは結婚したい――きっとできるだろう。
ところが、最近になって急に意気を落とし気味になったTさん。そして先日、「トモミとのことはちゃんと考えてるけど、今は悪い、離婚はできない」と告げられてしまった。
トモミさんは、彼の悩みの種は小学生の娘さんのことじゃないかと考えているようです。
多くを語らずとも、彼が娘を溺愛していることはわかる。また病弱であるとかで、奥さんとの電話は恐らくほとんどその話だ。
今は、そのことについて訊きたい気持ちをぐっと押しとどめていますが,二人の将来に関わることなら、トモミさんは部外者ではない……。そして娘さんにとってもTさんはたった一人の父親。関係はこれからも続いていく。
結婚することが二人の正しい道だと信じていただけに、あれほど強かった明るい未来に対しての自信が現在では大きく揺らいでいます。
相談004 トモミさん、35歳
問一 離婚できないと言われましたが、理由はなんでしょうか?
得卦「火雷噬嗑(からい・ぜいごう)」、得爻上九。
難しい漢字ですが、噬嗑は「噛み合わせる」ということのようで、大成卦を観察すると、上爻と初爻が上下のあごで、口内に物(四爻)があり、それを噛み砕こうとしているのだと見立てられています。「獄に用いる」という文章が見られ、「処刑」「罪を罰する」ということが語られる卦です。
外卦の「離(火)」も、太陽の下で罪を明らかにする、白黒つける、といった意味を含んでいます。上九が彼・Tさんで、状況としては「罪を認められなくなっている人」ということになります。
罪を打ち砕く時間の終わりにいて、しかも中身の詰まった剛情な陽爻であるということ。爻辞の文章がなんと言っているかというと、校(かせ)と言われる刑具を首に乗せている状態で、耳が隠れてしまうからか「意見を聴き入れることができない」のだそう。
Tさんが聴きたくない自分の罪とは不倫でしょうか? どこかすんなり納得できないところがあります。トモミさんとの結婚を考えているのでしたら、今さら奥さんからそれを責められることに怯えるでしょうか。之卦「震」は「天譴(てんけん)」「雷鳴に恐れおののく」というような意味。
タロットカードの「塔(THE TOWER)」と雰囲気が似ています。人が人を裁くのではなく、天からの怒りのような衝撃が与えられること。
それでも、敬虔な態度の人ならば冷静にその意味を感じ取り、危険に対して慎重な行動ができます。
私は、彼が耳をふさぎたいと思っているのは別の事柄ではないかと感じました。それは彼にとって非常につらいことで、現在の心ではちょっと受け入れられないのでしょう。
占断
Tさんはすでに奥さんと離婚に関する話し合いをしているのかもしれません。その際、不倫そのものよりも、今まで家庭を顧みなかったことか、あるいはトモミさんがおっしゃるように娘さんに関することでなにか言われたり、責められたりする可能性があることを感じていて、それに怯えているように思います。
ただ単に、奥さんの言葉が激しすぎる、ということも考えられます。そういったものをTさんは(自分に非があることはわかっていても)到底受け入れられないといった状態にあるようです。
問二 私に対する気持ちはどうですか?
得卦「火風鼎(かふう・てい)」、得爻初爻。
鼎卦と、之卦の大有はとても良い卦です。鼎は古代の鍋のような物で、中で食べ物をじっくり煮て、それを献上すれば人の心身を養うことができます。
そういう高い将来性を含む卦です。初爻は時間のはじまりなので、今の段階ですぐに力を発揮するほどではないし、食べ物もまだ煮えていないような状態。ですが、鍋を逆さまにひっくり返して、底に溜まっていた諸悪をすっかり叩きだしクリアーな心になれば、正しい道に向かうことができる、というのが爻辞です。
また、「妾が子どもを産む」という文章もあるのですが、これはいくらなんでもそのまますぎるというか、太古の人たちの文化で生みだされた文章になりますので、単純に「将来に得るものがある」という解釈でいいと思います。
たしかにTさんがトモミさんとの子どもを得ることを描いている可能性はありますが、重要度から今回は外します。大有の方は、太陽が燦々と輝く下、人々が天命に従い大いにその役割を果たしていく、といった意味。
占断
一からやり直し、新しい家庭を築いていきたい、という思いが強いようです。問一の様子も合わせて、Tさんは現在の家庭がうまくいかなかったことに対する罪悪感や激しく悔いるような気持ちがあるのかもしれません。
なので、今度こそはきちんとやっていきたいということでしょう。それをトモミさんと一緒に実現していきたいという気持ちはゆるぎないようです。
問三 彼と娘さんとの関係はどうなっていきますか?
得卦「地雷復(ちらい・ふく)」、得爻六五。
こちらも良い卦であり、得爻も最も良い五爻が出ているので安心と言えます。陰爻の中にたった一つ陽爻が現れた形で、真っ暗な冬のエネルギーにようやく明るみが射して、これから徐々に春へ向かっていく、といった内容。
万全ではないのですが、少しずつ少しずつエネルギーが回復していきます。之卦・屯も、生長(成長)の様を描くもの。今回は裏卦も見ます。得卦の爻の陰陽を全部逆にし、過去の状態を知る手がかりにします。Tさんと娘さんの以前の様子が「天風姤(てんぷう・こう)」。吹き荒れる風により、様々なものたちが遭う。主体となっているものが、復卦とは逆でたった一つの陰爻になるので、悪い意味に捉えられることが多いです。
元の関係性は決して良くなかったのでしょう。それがすっかり改善されるという意味だと思います。もちろんすぐに、ということではないかもしれません。復卦の各爻の文章も鑑みて、二人は親子としてどうあるべきか――つまり、いつも顔を合わせている平常のうまくいっている家庭とは違った別の形の家庭の中で、どうやって付き合っていくのが自分たちにとっていいのか、というような試行錯誤をしていくということになると思います。
占断
娘さんとの関係は、心配いらないといった状態にまで回復します。もしTさんが離婚ということになったら、また新たな付き合い方を考えていく必要があるでしょう。多少は困難が伴い、なにもかもスムーズにいくわけではありませんが、それによりお互いが成長できる可能性が示唆されています。
問四 私たちの今後はどうなりますか?
得卦「風地観(ふうち・かん)」、得爻六四。
易経は何千年もの歴史のある古い書物なので、現在私たちが使っていることわざや単語の語源になったものがいくつかあります。この観卦の四爻もそうで、「国の光を観る」という言葉から、旅先の風光明媚を見て回る「観光」という単語が生まれたと言われています。
本来のストレートな解釈では、君主に仕えるにあたって、その力が反映されているだろう国の美しい様子を眺め、迎え入れられ、その君主のために尽くしていく、という意味です。
之卦・否が気になりますが、観卦も「止まる」で、積極的に進んでいく時間ではありません。理由は問一ですね。Tさんがストップしているからです。将来の生活を夢見て立ち止まっている状態。
易学は、万物が常に移り変わってゆくことが語られているので、大吉で喜び凶でがっかりして終われるわけもなく、順調と出てもやがては崩れゆくことを覚悟し、不遇と出ても今後挽回へ向かうということまで、その結果の中に映しだされていることを知らなければなりません。
ただ、これらは本の中の物語として感じ入るだけでしたらいいのですが、悩みに直面している人たちからすれば、「しばらく待たなければならない」がかなりきつい結果としてのしかかることもあるかと思います。
多くの方が、占いには良い結果が出ることを望んでいると思います。ですが、自分の人生を振り返ってみれば、やはり、うまくいく時期と振るわない時期が必ずあったはずです。何事もなく過ごした十年間があったとしても、ずっと一定のエネルギーで浮き沈みが一切なかったということはないと思います。
その波を見るときに、それをすべてと思ってしまわずに全体を観察できるようにするためには、負の感情に埋没しない――ということが大切です。「止まる」「塞がる」という言葉も生き物であり、一時期の状態を表しているにすぎないのです。
占断
将来の家庭を胸に抱いて少し立ち止まる時間を迎えると思います。準備期間だと思ってください。決して長く滞るわけではなく、良い方向を見ています。Tさんご夫婦の話し合いが進まなければならないと思います。特にTさんは家庭に対する複雑な思いがあるようですから、ここで一気に片づけようとせずに、きちんと気持ちの整理をつけて徐々に進んでいく方が無難かと思います。
足止めされる時間というのは実は有意義なもので、これがあるからこそ、なにかを手に入れたときに感謝が生まれ、「大切にしていこう」という気持ちになれるものです。早々と簡単に手に入れてしまうと、なかなかそういうふうにはなれません。
パワーストーンのご紹介――幸せな生活の実現を叶える
相談者様も含めて、恋愛に悩む方におすすめのパワーストーンをご紹介します。
今回のように二人の愛の成就、結婚の実現に試練がある場合、それを乗り越えていかなければなりませんので、願望の成就や、幸せな結婚を叶える、といった石になるかと思います。
【アクアマリン】結婚へと導く石
結婚へと導く石として最も知られているのはアクアマリンではないでしょうか。透明な石ですが少し青みがかっていて、名前にある海は女性性の象徴とも言え、人気も高いようです。自分に合った石を選ぶ際ですが、願い事もさることながら、ラッキーカラーというか、好きな色で選ぶ方も多いのではないかと思います。
東洋思想で少しお話ししますと、中庸(ちゅうよう)が重んじられるため、生年月日などで不足している五行の色で選んだり、自分の性格とバランスを取るような正反対の色を選ぶというのもおすすめします。正反対とは、陰陽で考えてもいいですし、補色としてよく言われる<赤⇔緑>、<黄色⇔青>なども参考にします。
最近はオーラ診断などもよく話題にされていますが、その人の基本のオーラは性格に表れていることが多いです。ですので、たとえオーラが見えなくても自分の性格でわかる部分で判断してもいいでしょう。常に行動派で感情的になりがちな方でしたら、白や青などの落ち着いた雰囲気の色の石を身につけると欠点を補えますし、逆に内向的で陰気に傾きがちな方でしたら、明るい、陽の色の石、ポジティブな感情を引きだすとされるような石を選ぶのもいいと思います。
アクアマリンは穏やかな性質を感じられる石ですので、積極的な夢の実現や、もっと強さ、明るさを出したい場合は、ガーネットもいいでしょう。
努力を実りに変える力を持っているとされます。ざくろ石と呼ばれるように濃い赤が特徴的です。
暗赤色に近いので、もう少し明るめの方がいいのでしたらインカローズという石もあります。こちらはバラのような女性らしさのある赤で、癒しの石、結婚を願う方にも適すると言われています。
ご自身で天然石紹介サイトの写真などをご覧になれば色のイメージが実感できると思います。
ブレスレットなどは普段身につけるものですので、好きな色、しっくりくる色で選ぶと、持ち主との精神的調和が取れていいと思います。