【数秘術の歴史】天才数学者ピタゴラスが生み出した宇宙の法則

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1、数秘術とは

数秘術とはなんでしょうか?

一言で表すならばそれは「数字を使った占い」です。

数字を使うと言っても、時間を使う占いもあれば、
サイコロの出た目や名前の画数を使うものなど様々です。

その中でも数秘術とは、
対象者の「生年月日」であったり「名前」を使う
「命術」という部類に属します。

命術とは「生年月日占い」のことです。

他にも四柱推命や紫微斗数、九星気学や宿曜、西洋占星術
インド占星術、サビアン占星術などが挙げられます。

では数秘術と他の命術との違いはなんでしょうか?

端的に言うなればそれはとてもシンプルでありかつ、歴史が古いということです。

数秘術を英語で表すと「ヌメロロジー(numerology)」と書きます。
「ヌメロ(numero)」とは「数」のこと。
「ロジー(logy)」とは「論理」や「学問」を表します。

つまり直訳すると「数字の学問」「数字の論理」と訳すことができます。
それが「数秘術」です。

後にも詳しく触れますが、数秘術の基本理念は以下の通りです。

「数字には必ず意味があり、それは宇宙の法則を表す」
かの有名な数学者ピタゴラスの言葉です。

天才数学者 ピタゴラスと数秘術…!?

ここで一つ誤解してはいけないことがあります。
それは、ピタゴラスは本来哲学者であり、宗教団体の教祖でもありました。

当時、あまりにも頭が良すぎたがために
大勢の人たちが崇拝する対象だったのです。

音階の「ドレミファソラシド」を発見したのもピタゴラスだと言われています。
音は周波数と呼ばれる数字がありすべてを数で表すことができます。

それをピタゴラスは紀元前には発見していたのです。

数秘術においてもっとも大切なのは「数字には意味がある」
ということであり、そしてその数字は
一人一人の「宿命」「使命」「才能」「カルマ」「生きる意味」の
すべてを明らかにできる、という考えです。

それではその数秘術が表す「数字」に一体どんな意味があるのでしょうか。
数秘術の歴史や由来などから詳しく見ていきましょう。

▪️数秘術にはどんな種類があるのか?

数秘術には大きく3種類あります。

それは
・ピタゴラス数秘術
・カバラ数秘術
・現代数秘術
です。

いずれも基本的な概念であります、「生年月日」や「名前」という
生まれたときに手に入れたものからとある「数字」を導き出し
そこから人生の傾向を垣間見る占いであるというのは変わりがありません。

そこからも人間は数千年という長きにわたって
人生や宿命、運命、能力、生きる意味とはなにかという問いに
翻弄されているのが分かります。

しかしながら時代によって使用することのできる道具や
思考や思想に変化があります。

もちろん人種によっても違います。

その変化が
ピタゴラス数秘術・カバラ数秘術・現代数秘術の
3種類を創造した、と言えるでしょう。

つまりこの3つの相違点は
その時代の考え方によるところが多く見られます。
もっとも古いピタゴラス数秘術から見ていきましょう。

・ピタゴラス数秘術の特徴

「数秘術」という占いは昨今の研究によれば
古代ギリシャの哲学者ピタゴラスが創始者である
といったことがしばしば主張されています。

数秘術の根本原理となる考え方、例えば
数字には意味があるということや
その由来、そして運命の見方などについては
おそらくその認識で間違いはないでしょう。

のちにユダヤ人が研究を重ねた
カバラ数秘術についてもその片鱗はたしかに見受けられます。

しかし、現代的な数秘術の由来の全てを
ピタゴラスとしてしまうのは
少し短絡的で疑問符が残ります。

現代数秘術に見られる複雑な計算方式などは
ピタゴラスの作り上げたそれと共通する部分があまりにも少ないからです。

ピタゴラス数秘術のもっとも特徴とする点は
「ゾロ目をとらない」ということです。

その代わりに10に意味を付しています。
意味は「宇宙」や「完全」を表します。

つまり1〜10までの数字に意味があり
そこから人生の行方や運命を読み解いていくのが
ピタゴラス数秘術の特徴です。

・カバラ数秘術

数秘術という言葉を知っている人であれば
一度は「カバラ」という単語を聞いたことがあるかと思います。

数字で全てを解き明かそうとしたピタゴラスのように
カバラ数秘術はユダヤ人が基礎を作った数秘術の一派です。

カバラ数秘術の特徴としては
数字は1〜9、そしてゾロ目の11、22を使用します。
(33や44を使用するケースもあります)

カバラ数秘術の特徴として
現在における対象者の運命や運勢はもちろんのこと、
「過去世においてなにがあったのか」
「前世ではどんなカルマを残して亡くなったのか」
「それを踏まえた上での現世において為さなくてはいけないこと」
そして「現在において分かり得る来世の傾向」なども読み解いていきます。

来世の傾向とは魂の向かっていく方向です。

基本概念はとてもシンプルな考えであり計算方法もあまり複雑ではなく
近代においては現代数秘術と並んでもっとも馴染みのある
数秘術の一派だと言えるでしょう。

・現代数秘術

現代数秘術、モダンヌメロロジーとも言われていますが
こちらは19世紀頃にアメリカで発展した占いです。

この数秘日を築きあげたのはアメリカ人女性の
「ミセス・L・ダウ・バリエッタ(Mrs. L Dow Balliett)」

そしてその友人
「ジュリア・セトン(julia seton)」

そしてセトンの娘である
「ジュノー・ジョーダン(Juno Jordan)」
の三名とされています。

その思想は
「全ては数で表すことができ、そしてそれは振動(バイブレーション)である」
というものです。

さらにこのように続きます。
「わたしたちは生まれる前にどのように生きるのか、そして
どんな経験が必要なのか、を知って生まれてくる」

「それを示すのが数字であり、数秘術である」
という考え方です。

現代数秘術が行き着く先もバイブレーション、つまり振動であり
これは奇しくも紀元前に全ては数字に現れる、
そして音階(音は振動から成り立つ)にも現れると発見した
ピタゴラスの考えと一致するのです。

様々な数字を割り出していきますが
この現代数秘術がもっとも複雑に数字を捉えていきます。

それだけ時代が進むにつれて
悩みが多様化しているということの現れなのでしょう。

しかしながら先ほども触れたように
「人生とはなにか」という大きなテーマに変化はありません。

このいずれの数秘術においても共通した議題です。
その議題における数字の基本原則は一貫性があります。

その法則について見ていきましょう。

▪️数秘術の基本原則と法則

・数字には意味がある

どの数秘術においても一致する概念は
1から9までの一桁の数意味が付されているということ。

これらの数字を「ルート・ナンバー」と称し、
すべての基本となる数と捉えています。

数秘術において定められている意味は
おおむねこのようになっています。


1・・・スタート、起源、リーダー
2・・・バランス、調和、融合
3・・・挑戦、子ども、クリエイティブ
4・・・安定、持久力、現実的
5・・・自由、変化、行動力
6・・・博愛、献身、ニュートラル
7・・・自立、研究、孤独、神秘
8・・・情熱、権威、力、無限大
9・・・精神、完成、スピリチュアル

考え方によって多少の差はありますが
大体このような意味になっています。

数秘術において他の占いとも類をみない特徴は
2桁以上の数字であった場合、さらに計算を繰り返すことで
1桁のルートナンバーに落とし込むという点です。

たとえば32という数字が出た場合、
これを3と2に分けてさらに足し算をします。

そうして出た「5」を占い結果として使用するのです。

これは10以上の、つまり2桁の数字すべてにおいて
適用される考え方です。

「数字には必ず意味がある」という考え方の数秘術ですが
2桁以上の数字の場合、その数字の意味を辿るのではなく
あくまでルートナンバーにまで落とし込むまでが計算の過程となります。

たとえば姓名判断などの場合
17という数字は17に与えられた意味や吉凶があります。

32でも42でもそうです。
2桁の数字であっても、各々に数字の意味があてがわれています。

しかし数秘術の場合、そうではなく
17であれば8、32であれば5、
42は6として占うのです。

・アルファベットや色から数字にも意味がある?

これは現代数秘術においての思想になり、
すべてのローマ字に数字が当てがわれています。

たとえばAであれば1、Bであれば2、Cは3・・・
という数字を持っているとみて占います。

下記表をご覧ください。

1  AJS
2  BKT
3  CLU
4  DMV
5  ENW
6  FOX
7  GPY
8  HQZ
9  I R

このように、
AJSは1、BKTは2、CLUは3・・・
という数字とみなして占います。

使用方法は地名や名称、人物の名前などをローマ字に直します。

あとは生年月日を計算するかのように
その対象の本質へとフォーカスしていきます。

試しにあなたの名前から
どんな数字が出るのかご覧になってみてください。

生年月日からの視点とはまた違った面のあなたが
見えてくるかもしれません。

▪️4つのコアナンバーについて

・数秘術の中で重要とされる数字(4つのコアナンバー)

数秘術において重要なのは
数字を特定の計算方式をもとに割り出すことです。

その計算方式は多岐に渡り
われわれの人生の様々な側面を
見ることができます。

その中でも重要視されている4つのナンバー

「ライフパスナンバー」
「ディスティニーナンバー」
「ソウルナンバー」
「パーソナリティーナンバー」
についてご紹介します。

これらはそれぞれ

「人生の方向や行き先」
「人生の目的や使命」
「魂が潜在的に欲するもの」
「アイデンティティとしての自分」
を表す数字です。

(1)ライフ・パス・ナンバーの導き出し方

「ライフパス」とは「Life Pass」つまり直訳すると
「人生において通る道」となります。

「ライフパスナンバー」とは
「人生において通る道を示す数字」ということです。

どんな道を通って人生を進めていくのがいいのか
どんな人と一緒がいいのか、仕事は?お金は?
そんなことをみる数字です。

この数字を導き出すためには
対象者の生年月日を全て合計します。

たとえば
1980年6月7日生まれの場合

1+9+8+0+6+4=28
2+8=10
1+0=1・・・ライフパス

このように計算します。

(2)ディスティニー・ナンバーの導き出し方

「ディスティニー」とは「Distiny」訳すと
「運命」となります。

つまり「ディスティニーナンバー」とは、
「運命を表す数字」ということ。

自分にはどんな使命があるのか?
どんな目的で生まれてきたのか?
なにが試練として待ち受けているのか?
といったことを占う数字です。

この計算には対象者の名前を使います。

たとえば鈴木一郎さんの場合
SUZUKI ICHIRO

こちらに先ほどお伝えした
アルファベットに当てられた数字を割当てます。

S  U  Z  U  K  I    I  C  H  I  R  O
1  3   8  3  2  9   9 3  8  9  9  6

全て合計すると
1+3+8+3+2+9+9+3+8+9+9+6=70
7+0=7・・・ディスティニーナンバー

このように計算します。

(3)ソウル・ナンバーの導き出し方

「ソウル」とは「soul」訳すと
「魂」を表します。

つまり「ソウルナンバー」とは「魂の数字」

本来の自分が求めているものはなにか?
潜在的な能力や、無意識に向いている方向、
もっともっと根源的な意味で
あなたの欲求はなにを欲しているのか。
を占うことができます。

この計算方法は、対象者の名前を使います。
ディスティニーナンバーの場合は
名前に使われているアルファベットを全て使用しましたが、
ソウルナンバーはその中から母音のみを抽出します。

たとえば鈴木一郎さんの場合
U U I   I  I  O
3 3 9  9 9 6

全て合計すると
3+3+9+9+9+6=39
3+9=12
1+2=3・・・ソウルナンバー

このように計算します。

(4)パーソナリティー・ナンバーの導き出し方

「パーソナリティー」は「personality」
「人格」を表します。

「ソウルナンバー」が
内なる自分が求めていることに対して
「パーソナリティーナンバー」は
他社との関わり合いの中で
どんな人格になっていくのか、を表します。

ソウルナンバーと同じく対象者の名前を使用しますが
子音のみを抽出します。

たとえば鈴木一郎さんの場合
S  Z  K  C  H  R
1  8  2   3  8  9

全て合計すると
1+8+2+3+8+9=31
3+1=4・・・パーソナリティーナンバー

このように計算します。

この4つの数字はあくまで基本的な概念です。
数秘術にはもっと多様な数字の導き出し方があり
複雑に絡み合わせて占っていきます。

2、数秘術の歴史

▪️数秘術のはじまり

・ピタゴラスから始まった

「数字の学問」である数秘術は、
いったいどのようにしてはじまったのでしょうか。

それを解き明かすために
ピタゴラスとはどんな人物だったのか、に
焦点を移してみましょう。

ピタゴラスは紀元前6世紀頃に
古代ギリシャ、サモス島というところで

宝石細工師の息子として生を受けます。

その後若くして世界放浪の旅に出たピタゴラスは
エジプトで幾何学を学んだり
フェニキアでは算術、カルディアでは天文学
さらにはゾロアスター教のもとで密儀を学びました。

なんと20年以上に渡り
ヨーロッパとはじめとした世界各国を
旅をしながら研究をして回っていたのです。

そして世界に散りばめられた叡智を身につけた上で
イタリアの南東に位置する街、クロトンにて、
自らの弟子を中心とした「ピタゴラス教団」を立ち上げます。

そこで出来たのが「数秘術」なのです。

ピタゴラスはその後に
教団の後援者が政権争いに巻き込まれたことが
きっかけで起きた暴動によりその生涯に幕を閉じます。

また驚くべきことに、その生涯において
ピタゴラスが解き明かした謎の数々は文献としてはほぼ残されておらず
ピタゴラスの死後、弟子たちがまとめあげたものが
現在においても広まっています。

特に彼の考えに影響を与えたと考えられているのは
エジプトで学んだ「輪廻転生」の理念です。

「人は死んでも、魂は残り、生まれ変わりを続ける」
ピタゴラスはこの世の成り立ちを明らかにしようと
翻弄した人物のひとりでもあります。

なぜ生まれてきたのか?
なんのために生まれてきたのか?
人生にはなんの意味があるのか?

これまで人類がその答えに
いまだ達することができていないその結論に対して
真っ向から挑んでいたのです。

きっとその経験も
数秘術」の基礎を築くキッカケになったことでしょう。

それもあって「万物は数字で出来ている」という
基本的な思想を導き出すにも至りました。

さてそのピタゴラスが作りあげたピタゴラス教団では
一体どのような研究がなされていたのでしょうか。

・ピタゴラス教団における研究

ピタゴラス教団ではまず
「聴聞生」と呼ばれる段階から始まります。

字のごとく「聴く」ことに徹するときです。

先輩に意見することは禁止されており
ただただ教えを聞く期間が2年から5年続きます。

その後、ようやく階級が割当てられます。

まずは「学修者」
数学や幾何を学びます。

そして「観賞者」
学修者のときに学んだ知識を活かして実験に励みます。

最終的には「光輝者」という段階に上がります。

「観賞者」ではあきたらず
さらなる研究を重ねたい人たちが登る階級です。

ピタゴラスは数学者あるいは哲学者として有名ですが、
「哲学者」というジャンルを作ったのは
なんとピタゴラスが初めてでした。

それまでも同じような志を持っている人は
数多くいましたがそういった人たちは
「賢者」や「知者」と呼ばれていました。

そう呼ばれることに違和感を感じていた
ピタゴラスは自らを「哲学者」つまり
「世の中の通理を研究する物」と名乗り始めたのです。

そうして築き上げられたのが
ピタゴラス式の数秘術でした。

▪️カバラ数秘術への発展

・カバラとは

ピタゴラスが学問として世に広めた数秘術は
徐々に現代の占いらしく変化を遂げていきます。

そこにユダヤ人が注目しました。

カバラとは「思想」のことです。

ユダヤ人が信仰するユダヤ教の教えに基づく
創造論、終末論、メシア論を伴った神秘主義の思想です。

またカバラとはヘブライ語で
「受け入れる」や「受け継ぐ」「伝える」
という意味があります。

というのも、当時(6世紀から10世紀ごろ)は口伝といって、
師匠から弟子へ言葉のみで伝えられるのが常の時代でした。

カバラとは神様からの教えが代々、
師匠から弟子へ、そのまた弟子へ・・・と紡がれる
生きる知恵、神秘、思想のことなのです。

このカバラ思想から
西洋の魔術や錬金術、占星術
エニアグラムなどが派生しました。

つまり近代における占いの元となったと言われています。

カバラという言語のヘブライ語は
22文字で構成されています。

それぞれの文字が
宇宙を構成する要素のひとつと考えられていたのです。

ここからもゾロ目に対して
特別な意識をしていたことを窺い知ることができます。

実際ピタゴラス数秘術ではゾロ目を特別視することはありませんでしたが
このカバラ数秘術から計算結果がゾロ目の場合は
その数字をとるようになりました。

ゾロ目についてですが考え方によって
「11」と「22」だけだったり
「44」までも取り入れたり…と様々なケースがあるようです。

この理由は諸説ありますが
昔(十数世紀頃)は計算上「33」「44」という計算結果が
出なかったらからだと筆者は考えています。

逆にいえばそれだけ重要視される理由ともなりますし
事実ライフパスがゾロ目の人物は
ピュアで直感力が高いのは傾向としてあるようです。

いずれにしても
希少性の高いものであることは紛れもない事実でしょう。

・生命の樹の発見

生命の樹はエデンの園に植えられた
一本の樹のことです。

別名を「命の木」とも呼び
生命の樹の実を食べると
神様と同じ命を得ることができる、とされていました。

カバラでは「セフィロトの木」と呼んでいます。

生命の樹はカバラにおいて
多岐にわたる研究がなされていました。

とくに19世紀末、イギリスにて創設された
西洋魔術結社「黄金の夜明け団」は
タロットカードとも密接な関係があるとしていました。

生命の樹は「10の要素」と「22のつながり」から成り立ち
それぞれに意味が付されています。

「10の要素」(「球」セフィラと言います)では
色や宝石、惑星、神様、守護天使などを象徴としています。

「22のつながり」(「小径」パスと言います)は
10のセフィラ、ひとつひとつを繋げる要素であり
タロットカードの大アルカナと呼応しています。

セフィラについて
数秘術の元となる概念が多く散りばめられています。

第一のセフィラ「ケテル」
思考や創造をつかさどります。
王の横顔を表すケテルは「王冠」を意味しています。
(数秘における「3」のような概念)

第2のセフィラ「コクマー」
至高の父と称され、男性原理を象徴します。
日本語では「知恵」を意味します。
(数秘における「1」のような概念)

第3のセフィラ「ビナー」
高の母と称され、女性原理を象徴します。
日本語では「理解」を意味します。
(数秘における「2」のような概念)

第4のセフィラ「ケセド」
王座に座った王を表します。
日本語では「慈悲」を意味します。
(数秘における「4」のような概念)

第5のセフィラ「ゲブラー」
天空の外科医と称されることもあります。
日本語では「峻厳」を意味します。
(数秘における「5」のような概念)

第6のセフィラ「ティファレト」
生命の樹の中心に位置しています。
日本語では「美」を意味しています。
(数秘における「6」のような概念)


第7のセフィラ「ネツァク」
全裸の女性で表されています。
日本語では「勝利」を意味します。
(数秘における「7」のような概念)

第8のセフィラ「ホド」
日本語では「栄光」を意味します。
(数秘における「8」のような概念)

第9のセフィラ「イェソド」
裸の男性で表されています。
日本語では「基礎」を意味します。
(数秘における「9」のような概念)

第10のセフィラ「マルクト」
物質的世界を指しており、王座に座った若い女性で表されています。
日本語では「王国」を意味しています。

このように生命の樹は
数秘術とかなり密接な関係にあります。

また小径(パス)についても
タロットカードにおける大アルカナを
非常に感じることができそちらも数秘術の密接な関わり合いがあります。

アレフ  愚者   0
ベート  魔術師  1
ギーメル 女教皇  2
ダレット 女帝   3
へー   皇帝   4
ヴァヴ  教皇   5
ザイン  恋人   6
ヘット  戦車   7
テット  力    8
ヨッド  隠者   9
カフ   運命の輪 10
ラメド  正義   11
メム   吊された男12
ヌン   死神   13
サメフ  節制   14
アイン  悪魔   15
ペー   塔    16
ツァディー星    17
コフ   月    18
レーシュ 太陽   19
シン   審判   20
タヴ   世界   21

1の魔術師から9の隠者まではもちろん
2桁の数字の大アルカナですら
数秘術のように1桁まで計算し直すと
やはり数秘術のそれぞれの意味が
しっかり窺い知ることができます。

例えば悪魔のカード
15は数秘術のように計算すると6になります。

悪魔と恋人のカードはあまりにも酷似しており
アダムとイブが悪魔に身を委ねた絵とも言われています。

このように
生命の樹やタロットカード
密接に数秘術の概念とリンクしており
深い研究が為されていたことを
窺い知ることができます。

▪️現代数秘術の出現

アメリカ人女性三名の功績により形となりました。

リーダー格となるのは
「ミセス・L・ダウ・バリエッタ(Mrs. L Dow Balliett)」

そしてその友人
「ジュリア・セトン(julia seton)」

そしてセトンの娘である
「ジュノー・ジョーダン(Juno Jordan)」

現代数秘術においては、その起源のすべてが
ピタゴラスというわけではないようです。

バリエッタの友人であるセトンは
オーラや音階、そしてシンボリズムについて研究を重ねていました。

世界各地でもセミナーを繰り広げていた彼女たちですが
信条としていたのは「心のあり方で現実は変わる」というものでした。

いまで言うところの自己啓発の走りと言っても良いでしょう。
「ポジティブシンキング」や「アファメーション」
「引き寄せの法則」に似た考え方です。

その教えを数秘術を通して伝えていました。

そこまで形態化された数秘術をさらにテクニカルに、そして
洗練されたものにしたのはセトンの娘であるジュノー・ジョーダンでした。

彼女は母であるセトンの友人
現代数秘術の基礎を作ったバリエッタから
直接教えを説かれていました。

彼女はバリエッタと数字の研究をするために
教会を設立、そして1957年、彼女が73歳のときに
数秘術のバイブルとも言える
『ヌメロロジー あなたの名前のなかのロマンス
(Numerology : The Romance in Your Name)』を出版。

その功績もあって
少し難解だった現代数秘術を
一般の層に分かるまでに知識を発展させたのです。

実は現代における数秘術の知識、
数字の意味や計算方式などは
このバイブルが元になっているものが多く
数秘術の起源はピタゴラスかもしれませんが
ジュノー・ジョーダンの功績はかなり大きなものと言えます。

現代数秘術において重要視している数字は多岐に渡ります。

ピタゴラス数秘術やカバラ数秘術は
ライフパス(生年月日から算出した人生数)を主に重視しますが
現代数秘術においてはライフパスだけではなく
ディスティニーナンバーやソウルナンバー
パーソナリティーナンバー、
他にも大人になってからのテーマを表すマチュリティーナンバーや
潜在的な能力をみるためのバースデーナンバーなどがあります。

占う対象者にまつわる
様々な観点からの数字をみていくことで
より複雑化した現代社会における悩みを
かなり幅広く見ていくことが可能です。

その分難解と認識されることも多いのですが
基本的な考えはピタゴラス数秘術やカバラ数秘術と
なんら違いはありません。

どちらが良い悪いというわけではありませんが、
ピタゴラス数秘術はシンプル
カバラ数秘術は一般的
現代数秘術は幅広くと認識しておくと良いでしょう。

3、数秘術 まとめ

▪️現代においての数秘術とは

現代においての数秘術はとても多岐に渡ります。

この記事に挙げただけでも
計算方法や数字の意味、
一つ一つのルーツは厳密に言えば異なるし
さまざまな見解があります。

占いに限ったことではありませんが
この違いは決して悪いものでもないし
なにが正しい、間違っていると主張すること自体にも
あまり意味はありません。

とくに占いに関しては
我々人間が幸せに生きること、そのために
先人の方々が叡智を結集して作り上げた一つの道具です。

その論理は間違っている、とか
批判をしたり、無駄に反対をしたりするのは
ナンセンスでありまさに本末転倒の姿であると思います。

その行為自体、占いの本来の姿から
逸脱してしまっていると言えるでしょう。

占いは自分に合うものを信じればいいし、
好きなものを信じればそれで良いのです。

そこに他人の意見が入る余地はないと感じます。

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最後まで読んでくださりありがとうございます。

あなたの幸せを願って。

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