【四柱推命 完全ガイド】通変星の調べ方・割り出す方法|簡易版も含めた各種解説付き

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四柱推命で占う時、自分の通変星をご存知でしょうか?四柱推命は、知っている方でも自分の通変星まで知っているという方は多くはないのではないでしょうか?今回は、占い師さんにただ占ってもらうだけではなく自分自身でも全体像を理解しておくことで四柱推命占いの内容をより良く、より深く理解し自分のものに出来るよう『通変星の調べ方・割り出す方法』を解説付きでご案内いたします。

日干と季節のみで割り出す

ここでは、一般の方でもごく簡単に通変星を割り出すやり方をご紹介いたします。
月令とか、身旺・身弱、格などは難しすぎてわからない、やりたくない! ・・・という方は、とりあえずこちらでご判断を。

次の表を見てください。節入日などからはじまるの12の期間が書かれています。太陽の動きをもとにできた二十四節気の期間と、間々に土用も入っています。
この中から、自分の誕生日が含まれる期間を見つけて、蔵干に書かれている十干を取り出します。

五行生日期間蔵干
2月4日~3月5日
3月6日~4月16日
土用4月17日~5月4日
5月5日~6月5日
6月6日~7月18日
土用7月19日~8月6日
8月7日~9月7日
9月8日~10月19日
土用10月20日~11月7日
11月8日~12月7日
12月8日~1月17日
土用1月18日~2月3日
↑簡易版・蔵干割り出し表

日干↓
比肩劫財食神傷官偏財正財偏官正官偏印印綬
劫財比肩傷官食神正財偏財正官偏官印綬偏印
偏印印綬比肩劫財食神傷官偏財正財偏官正官
印綬偏印劫財比肩傷官食神正財偏財正官偏官
偏官正官偏印印綬比肩劫財食神傷官偏財正財
正官偏官印綬偏印劫財比肩傷官食神正財偏財
偏財正財偏官正官偏印印綬比肩劫財食神傷官
正財偏財正官偏官印綬偏印劫財比肩傷官食神
食神傷官偏財正財偏官正官偏印印綬比肩劫財
傷官食神正財偏財正官偏官印綬偏印劫財比肩
          
↑通変星早見表

あなたが2月3日生まれなら、表(上)から蔵干は「己」。9月20日生まれなら「辛」です。
これを、通変星早見表(下)で、自分の日干を調べて当てはめます(左から右へと見ていってください)。
2月3日生まれの日干支・己卯の人なら、通変星は「比肩」。
2月3日生まれの日干支・庚申の人なら、通変星は「印綬」。

暦にくわしい方なら、その年の始まり、2月の寅の月が5日からはじまっている年もあることを恐らくご存じでしょう(割り出し表では2月4日からとなっています)。11月8日が誕生日の方なども、四柱推命で調べたら自分の月の五行は水ではなく土(戌月)になっているが・・・と思われる場合もあるはずです。

その疑問どおり、毎年の節入日や期間などは、微妙にずれが生じるものです。ここではとりあえず、おおまかな判断法をご紹介していますので、細かいところは抜きにして見ていきます。

性格・相性などは、八字上の干支を、自然界の動きに基づいてよくよく精査し判断することがベストであり、通変星のみを捉えて執拗にこだわっての判断はあまり好ましいものではありません。ですので、推命家によって違う通変星を告げられたとしても問題はなく、通変星紹介サイトなどで、気軽に相性などを見て楽しみたいという方は、二種類言われたのならば両方を考慮に入れてもいいですし、どの通変星がより自分に当てはまっているか、ご家族・恋人などはどうか、見比べてみるのもいいでしょう。

従来の通変星の割り出し方

 ①日干と月支の蔵干にて割り出す

次は四柱推命でよく行われているやり方です。天干の通変星は、日干からスタートして五行順に数えていけばすぐに出せるのですが、では地支はどうするのでしょう? ーーこの辺りから、命式作成は難しさを増してきます。その人の生日が、生まれ月の節入日から数えて何日目になるのかをまず出し、蔵干表を見て、余気・中気・正気と呼ばれる(2)3種類に分かれているエネルギーを表す干の中から該当するものを入れるのです。

戊(~7日)、丙(8日~14日)、甲(15日~)
甲(~10日)、乙(11日~)
乙(~9日)、癸(10日~12日)、戊(13日~)
戊(~7日)、庚(8日~14日)、丙(15日~)
丙(~10日)、己(11日~20日)、丁(21日~)
丁(~9日)、乙(10日~12日)、己(13日~)
戊(~7日)、壬(8日~14日)、庚(15日~)
庚(~10 日)、辛(11日~)
辛(~9日)、丁(10日~12日)、戊(13日~)
戊(~7日)、甲(8日~14日)、壬(15日~)
壬(~10日)、癸(11日~)
癸(~9日)、辛(10日~12日)、己(13日~)
↑月律分野蔵干表

例:平成15年6月10日生まれの方の場合【年柱:癸未、月柱:戊午、日柱:甲寅、時柱:省略】、この年の午の月は節入日が6日(午前11時20分より)、つまり、午のエネルギーが4日分しか入っていない、という考えになります(生まれた時間も考慮に入れると、4日分とも言い切れない)。この4日を蔵干表で見て、月支・午の蔵干は「丙」(~10日、に含まれている)。日干支は甲寅なので、月支通変星は「食神星」となります。

※先にご紹介した簡易版の割り出し表では、蔵干は「丁」になっている(傷官星)
食神と傷官どちらになるのか、本当に食神が強いのか、と踏み込んでいく過程はここでも置いておくことにします。

おさらいですが、このやり方の場合、万年暦を手に入れ、自分の生まれ月の節入日を調べる必要があること、そして蔵干表を用意する必要があるということです。この蔵干表、実は、四柱推命の流派によって、別のものを使う場合があります。それにより、地支に含まれるとされる干に別の干が当てられていることもあります。

  蔵干のこと

ここで少し、蔵干の話をします。

二十四節気でもわかるように、季節というものは、3月1日から春、6月1日から夏というふうになるわけではありません。2月4日にしても、節入の時刻が来た途端、パチッとデジタル時計の数字が変わるように、エネルギーの色が切り替わるものでもありません。コンピューターの0と1は陰陽を表していると言われていますが、実際の陰陽のバランスは、消息卦の爻が示しているように、じわじわとなめらかに変化していることはわかると思います。

二十四節気の移り変わりを表している「消息卦」
すでに、11月(陰暦。現在では12月)の冬至のときから陽の気(一番下に見られる穴のあいていない横棒)が発生し、徐々に上へとせりあがり、陰の気を押しのけ勢力を強めてきていることがわかる。

宇宙のエネルギーはアナログです。そのエネルギーから生を享けた人間もしかりです。蔵干の考え方としては、ある期間の気候の様を表す月としての十二支が、ずっと同じ勢力でそこに腰を据えているわけではない、11月10日の亥月と12月2日の亥月では、それは違うでしょう! 20日以上も月日が流れているのだから、当然もって水のエネルギーも違ってきているはず――といった、理にかなったことを適えてくれていると捉えます。

 ②天地貫通する干にて割り出す 

天干・地支という言い方をするのは、干が天から降り注ぐエネルギーのことを表し、支がそのエネルギーを受けとめる土台のような役割をしているからです。天干は精神的な面に作用し、地支は肉体的な面に作用するとも言われます。宇宙の創造は、天の気(陽)と地の気(陰)が交わることで実現した――このことを考えると、天地貫通というのは、重要な意味を持ちます。

2003年(平成15年)6月10日、13時生まれ(女命)

①でも例にあげた命式でまた見ていきましょう(上図、今度は生時もあり)。月支通変星は食神星でしたが、天地貫通の観点でいくと、季節の午は天干に同じ五行(丙・丁)がありません。その季節生まれなのですから、エネルギーとして出張ってはいるものの、協力者が不明で創造力を発揮するほどじゃない、といった感じでしょうか。その場合に、他のもので取れないかと考えるわけです。

右側の三つ並んだ干は、各地支の蔵干をすべて書き出したものです。八字だけで見ると、戊と未、甲と寅が天地で同五行となっています。そして蔵干全部を考慮に入れてよいとなると、今度は午の中の己が、すぐ真上の天干に通ることになります。日支・時支・年支の蔵干すべてに土が収められていて、土が強そうな命式です。己は日干・甲から「正財星」。

ところで、この命式は偏財星を二つ持っています(表示は省略)。先の①の4日間のエネルギー発露を採用するなら、こちらともいえます(天干・戊と寅の蔵干・戊)。裏・表とか、偏官のような正官――といったことも四柱推命ではよく語られます。陰陽道を熟知している推命家ならいいでしょうが、一般の方は感覚や情で捉えてしまい、難しいかもしれません。いずれにせよ、土(財星)が強い、という理解でいいと思います。この方の行動エネルギーを占めていそうです。

候補の干が増えて、天地貫通が多くなりなかなか大変ですが、見ていく順番があります。月柱・日柱・時柱・年柱という順になることがほとんどです。

命式にまた戻って、今度は日干を見ましょう。甲と寅。天地貫通です。時柱の蔵干にも乙あり(緑色で表示)。もし、月柱に通っているものがなかったら、自星(比肩・劫財)が取れるでしょうか? この命式の場合、木の成長に絶対的に必要な水がありません。日の照りの激しい時期であるにも関わらずです。年柱に癸はあります。けれども、この癸に根がない(地支に水がない)ことと、見る順番でも年柱は一番最後(日柱と距離がある)なので、五行・金と水が入らないと、自力が出せない人となりそうです。

このように、まずは月支・季節を考え、命式(あなた)の内部構造を覗いていきます。貫通を見る際、通常はすぐ近くの柱を有効とし、図の点線円で囲まれている己・乙は離れすぎとします。

 ③エネルギーの強い干にて割り出す

第三のやり方も、②とさほど変わりません。日干から見て季節はどうなのか(月令)、日干支・甲寅の空亡(子・丑)を地支に探したり、十二運、合・冲なども見ていったりし、命式中の五行を点数化し、強弱を出します。
一番点数の高い干が、この場合もその人の通変星になります(数値の当て方は推命家により異なります)。

五行の力量がはっきりすることで、自分の長所・短所が目前に浮かびますし、運勢の良し悪しも掴めるようになります。四柱推命では、通常は、五行すべてが入り、自然の均衡が取れるときが好運気です。ただ、偏りが激しい特殊な命式の方もいらっしゃいます(一、二種類の五行だけで構成されているなど)。その場合は、雀の涙程度の他五行のエネルギーを入れたところでなんの足しになるのか――といった感じで、それらの可能性を捨てて元々持っているものだけでやっていく、となります。これは、宇宙はそれほど無慈悲じゃない、ということを表していて、とても興味深いところです。肉体で例えると、手術で取り除いた臓器の役目を他臓器が担うようになるといった話です。一度それで行くと決めたわけですから、その気概を削がれたくはないので、そういう命式では偏った状態のままが吉、となります。

通変星の性格が当たらない、と感じるとき

今回例として挙げた命式のように、食神星と出てもその五行が強くない場合、性質の特徴がはっきり表れないために「当たっていない気がする」といったことが起こりがちです。1章でも述べたとおり、自然のエネルギーである以上はそれを念頭に入れ、五行で判断した方がイメージが掴みやすいです。五行・土が多い人は人間味のある、温和な性格になりますが、周りの五行も合わせて、相生・相剋も見なければならないですし、陰が多いか陽が多いかによっても、性格の表れ方が変わってきます。

次の五行バランス図を見てください。

             命式の五行を点数化したグラフ

五行エネルギーは、すべてがバランスよく含まれるのがベストと、割り出し方③でもお話ししました。ただほとんどの場合、偏りがあるものです。四柱推命の本には「欠けがあると、その五行に関連する病気が表れやすい」と書かれてあります。
このバランス図では、土性が多く、火性が欠けていると言えます。

宇宙は無慈悲ではない――では、欠けがどうして病気として表れることになるのでしょうか。

それは、「欠けがある」→「病気になりやすい」ではなく、「欠けがある」から「宇宙のエネルギーがそのバランスの悪さを元に戻そうと働きかけるため」に「無理が生じて問題が起こることがある」ということなのです。

東洋思想では、「完全なる天(宇宙)」は、形で言えば「円」とされています。上のバランス図も、五行が満たされていれば、円いっぱいに広がるきれいな五角形を描いていたことでしょう。人間のエネルギーも、円のように広がれば、ものすごい力を発揮できるようになります。
宇宙はそれを最良と志し、そうなるように働きかけをしてくれています。命式が悪いのだから恩恵は期待できないね、仕方がないよーーと、放っておかれるわけではないということです。

話を通変星のことに戻しますが、私たちの社会においても、「バランスの補正」は実はよく行われています。家庭において、両親がしっかりしていなかったら、娘さんが代わりに堅実さを求めていく、といったことです。その娘さんの命式に「正財」や「正官」のような真面目さを表す星がなかったとしても、本人がそういう意志を強く持ったとたん、「偏印」の中にある頭の回転のよさ、器用さなどが、「劫財」の中にある頑固さ、計算高さなどが、そこへ向かって力を発揮するようになり、堅実な生き方が実現されるというわけです。

命式で表されている元来持っているエネルギーが、周りの環境によってこういう形で発現しているのでは?、と推理しながら見るのもおもしろいと思います。「当たっていないな」と感じるとき、そこになにか理由、物語があるかもしれません。

四柱推命は歴史の長い、様々な人たちが創りあげてきた知恵の宝庫です。あなたの疑問や興味をそこに探ってみれば、なにか意外なヒントが見つかるかもしれませんよ。

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