《偏財(へんざい)》は、”人脈づくりがうまく、社交性がある星”、サービス精神が旺盛すぎてお調子者、お人好しなどと言われる星と言われている四柱推命(しちゅうすいめい)の通変星の1つです。【四柱推命 通変星 完全ガイド】では、偏財(へんざい)の他の星との相性診断、金運・運勢、特徴、性格など占いでよくある相談事項を徹底解説致します。
「偏財」の性質である「財星」とは?
四柱推命の通変星は、「自立星」「遊星」「財星」「官星」「印星」の5つのグループに分けられます。偏財は「財星」グループで、「財星」の表す特徴的な性格は「人脈・お金」です。つまり偏財の人は、人やお金の扱い方にその人の特徴が表れやすいということです。
人の扱い方というと語弊がありますが、人脈作りがじょうず、つまり社交性があるということになります。同じ「財星」グループに属する通変星は「正財」です。正財は狭く深い人脈、安定的な金運を持ち、偏財は広く浅い人脈を持ち、流動的な金運を持つという違いがあります。
同じ「財星」グループでも性格はまるで反対のようですが、特徴が表れるポイントは同じ人脈・お金ということになります。
「偏財」の性格は?
偏財の性格は、広く浅い人脈が示す通り、誰にでも気軽に話しかけ、関係を作っていくのが得意です。多くの人に好かれやすいということは、目の前の人を喜ばせる言葉を口にすることにためらいがなく、ひとりひとりへの気遣いも細やかで洗練されています。人との関係を何より大事にする「偏財」の人のまわりには自然とたくさんの人が集まり、その結果、多くの情報が集まり、さらにたくさんの人が集まってきます。
いつも大勢の人に囲まれている偏財の人は、まわりから華やかな人というイメージを持たれやすく、ときにカリスマ性があると表現されることもあります。自分でも、そんな広い人脈が何よりの宝だと考えています。しかしときには、誰かれともいい関係を保っていこうと思うあまり、自分自身が疲れてしまうことにもなりがちです。
家では、外での姿からは想像できないほどひとり静かに過ごし、バランスを図っているということもよく見られます。サービス精神が旺盛すぎてお調子者、お人好しなどと言われたり、八方美人と見られ嫉妬されたりすることもあるでしょう。
すべては、人と人のつながりを大事に思う性格からなので、自分でもほどほどに、とときに戒めながらも自分の信じるもの、大事にしたいことは貫いていって正解です。
「偏財」の恋愛傾向、結婚生活は?
人づきあいが上手な偏財の人ですから、異性に対しても特別に構えることなく接することができます。距離の取り方がうまく、聞き上手に徹することもできますから、異性の心をつかむのも得意です。友達から恋人に変わっていくパターンは、偏財の人にとっては自然な流れです。
付き合った後も、恋人との関係を大切に考え丁寧に接していくので、穏やかで幸せな関係を保っていくことができます。心配ごとがあるとすれば、偏財の人が生来もつ八方美人的な性格を、恋人が快く思わない場合です。ひとり占めできないというやきもちから喧嘩になることも、少なくないかもしれません。
その場合は、恋人はもちろん特別な人で、自分にとっては優先順位が最高位と思わせる努力が必要でしょう。そんな経験を重ねた後の偏財の人は、まさに恋愛の達人。恋人にとってはときに手の平の上で転がされているように感じることもあるかもしれません。結婚後も細やかな気遣いを忘れず生活していくことができるので、安定した結婚生活が期待できます。
また配偶者に関わる人たちにも上手に接することができるので、家族ぐるみの付き合いを望む人にとっては最高のパートナーになります。ただしこれもまた、もろ刃の剣になることがあり、本人にはその気がなくても普通以上の好意を持っていると誤解されることがないとはいえません。
結婚生活を成功させるには、偏財の本質を理解してくれる度量の大きなパートナーであることを期待するか、大きなトラブルに発展することのないよう自分自身が注意するか、この二つを常に心に留めておきましょう。
「偏財」の適職は?
偏財の人は人脈、つまり人との関係を重要ファクターと考えています。世間でよくいわれるウィンウィンの関係を、当たり前のように築くことができる人なのです。まさに商売向きといえるでしょう。
コミュニケーション力を駆使し、幅広い人脈を生かし、手広くそして失敗の少ない商売をしていける素質があります。サラリーマンであれば、広報やマーケティング、商品企画など人に関わり、人とのつながりの中で結果を出していく部門であれば、いかんなく力を発揮していけるでしょう。
また活動的で、社交性があることを求められる仕事、たとえばツアーガイド、ツアーコンダクター、ホテルマン、コンシェルジェなどのサービス業も適職です。
「偏財」のお金の使い方、活かし方は?
ここまでで、偏財の卓越した社交性について書きましたが、偏財のもうひとつの特徴は「流動的な金運」です。幅広く人と付き合っていけば、それにともなってお金が動きます。高級なもの、センスのいいものにお金をかけ、自分をブランディングする必要もあるからです。
偏財の人には、コツコツ貯金するよりお金は使ってこそ活きるといった考えがありますから、ときに浪費家と思われることもあるかもしれません。商売向きの性格もあいまって、投資話などを持ちかけられることも多いでしょう。八方美人と見られ、人に利用されるお人好しと見られることもある偏財なので心配もされますが、ことお金に関しては意外とシビアな面があります。
自身の豊かな情報網を駆使し、リスキーなことを回避し、上手にお金を回していくことができます。また、話題作りのため、人脈作りのためなど、将来に活きるためのお金も使っていくので、安定しているとは見えないときでも、何もかも失ってしまうような不安要素はありません。
「偏財」と他の通変星との相性、関係性は?
相性がいい通変星は、「食神」と「傷官」です。「食神」は通変星のグループでは「遊星」に属し、遊び心いっぱいの表現力豊かな性格です。大人になっても無邪気な心を失わず、いつまでも好奇心にあふれているので、同じく新しい情報に常に敏感な偏財の人には、刺激を与え続けてくれる人です。
楽しいこと興味あることにお金を使うことにためらいがないのも特徴ですから、お金を活かして使っていく偏財の人にとっては無理なく付き合える相手でしょう。もうひとつ相性のいい「傷官」の人も、食神と同じ「遊星」グループです。同じく高い表現力をもった人ですが、その表現方法にひとクセあり、まるで職人のような頑ななところも見せます。
その分、繊細でオリジナリティーにもあふれていますから、偏財の人からすれば興味は尽きない相手です。偏財の、絶妙な距離の取り方から不快にならずいられるので、傷官の人にとっても長く付き合っていける相性のいい人になります。
「偏財」の有名人は?
偏財の有名人といえば、明石家さんまさん、有吉弘行さんです。まさに社交的で、人付き合いが上手いイメージそのものの人たちですね。自分らしさを殺すことなく自然に出すことができ、また相手を尊重しその人をも前に押し出せます。双方どちらにとってもいい状況を常に作り出せるので、自然とまわりに人が集まっていきます。
女性では蒼井優さん、上戸彩さんなどが偏財の人です。人気者という点では明石家さんまさん、有吉弘行さんと共通していますが、なんとなくつかみどころがない、それだけに異性からは気になって、自然とモテてしまうイメージの人たちです。本人は八方美人になっているつもりはなくても、そのお相手となる人にとってはいつも心配でしかたがないタイプともいえます。度量の大きい人でないと続きにくいかもしれませんね。
四柱推命 通変星 まとめ
「偏財」の人の性格、恋愛傾向と結婚、適職と働き方、お金、他の通変星との相性や関係性、有名人についてお伝えしました。社交的で商売上手といった、羨ましいほどの才気にあふれ、たくさんの人にいつも囲まれている偏財の人。嫉妬やねたみを受けることも少なくないでしょうが、それらをはね返すだけの誠実さ、愛があれば豊かな人生が送れること間違いなしといえるでしょう。